ツイッターでたまーにご質問や購入ご報告を頂いておりました
「あくまでモテる×××」。
こちら、2巻で終了しておりまして、未掲載の1話分は私の方で無料公開しております。
当時は結構精神状態的にヤバかったのと、
「こういう事を下手に書いて、他社の出版社に”この作家は使いにくい”
と思われるのではないか」という恐れがあって黙しておりました。
今は大分時間も経って
冷静にお伝えできるかなと思うので
説明も兼ねて書いておきます。
この作品は元々「コミックラッシュ」という雑誌で連載しておりましたが
途中で雑誌そのものがWeb移行しまして、
私のスタンスは「連載を続けられるなら、媒体は特に気にしない」
であったので、そのまま連載を続けておりました。
結論を先に言ってしまうと、
1巻を出して、重版も1週間で決まり、順調に2巻を出そう、という話をしていたときに
突然担当氏から電話がかかってきて
「今後、原稿料をなしにして、単行本印税だけで連載を続けてくれないか」
と言われました。
意味が分からなかった私は(今も書いててちょっと手に震えがきますw)
「はい?」と聞き返したら、
「もしくは原稿料を〇千円ぐらいにして、その代わり印税を6~7%ぐらいに下げて…」
提示された原稿料は元々の額の四分の一程度で、
印税は元々10%でした。
しかも、実は重版分は「販売した分の売り上げだけ払う」という
他の出版社でしたことのない契約をお願いされました。
(一般的には刷った分だけ支払われます)
その時点で「ああ、ヤバいのかな…」とは薄々感じてはいました。
理由としては、雑誌そのものの売り上げが落ちてる&
会社の上層部が漫画に理解がなく、売り上げが少ないんだからそのようにしろ、
という命令があった…という事です。(詳細には伝えられておりません)
私は即時「それでは、連載中止にして下さい」
とお願いして、その時描きかけてた最終話だけは描き上げて、
そのまま終了にさせてもらいました。
一応その後、他の出版社さんに続きを描かせてもらえないか、
という話も持ちかけましたが他誌の作品を途中からはじめる
という出版社のデメリットの大きさや
私の作家としてのネームバリューの低さで難しく、
(作家さんによっては他誌で連載を続けた方もいらっしゃいます)
結局あの作品はあそこで終わり、と私の中でそう決まりました。
ただ、全員がそういう処遇ではないらしい、ということ
今もそこで連載してる作家さんはいらっしゃって、その人も同じ処遇かどうか分かりません。
少なくとも、私はそのように伝えられて、連載を中止することにしました。
ただ、色々大変ではありましたが
あの当時の私は少女マンガをやめて、少年漫画に移行する、と歩み始めたばかりで
そんな「賭け」的な存在の私に少年漫画誌でオリジナル漫画を連載させてくれて、
「あくまでモテる×××」の単行本をきっかけでその後
色んな編集さんから声をかけて頂き、
今がありますので
結果的には描かせてもらえて感謝すらしております。
また、単行本未掲載分が1話分のみ、というのもタイミングは良かったと思います。
また、その後旦那氏がとある編集さんと会った時に
元ジャイブの方だったらしく、私の事も知ってて
「あの時はすいませんでしたとお伝え下さい…」
と伝えられました(笑)
そんなわけで、今やあの頃のようなパンチラ漫画を
全く描いてないので今さらですが
パンチラでありつつ、ギャグ要素の高い作品が好きな方は
お試しで1巻だけでもお手にとって頂けると幸いです。
ちなみに、1巻は担当曰く「すげー売れた」らしいのですが、
未だに重版分の印税入ってません。多分入らないのでしょう…。
ですので、できれば電子書籍でお願い致します。
(電子書籍分は少額ながら毎年入っております)
2巻の電子書籍ができなかったので、それだけは悔やまれるのですが…
(読みたい場合は書店注文か、中古書籍のみになってしまいます)
こっちで個人的にkindle化というのも、かけあえばできるかもしれませんが
私の体力がないので諦めております、すいません。
※追記(2019/4/3)
現在、ジャイブという媒体は残ってるようですが
雑誌という体をなしているのかどうかは分かりませんでした。
どちらにせよ、「原稿料」「印税」というものを途中から変えたい…
と言い出したらそこの出版社(編集部)はもはや泥船と
思った方が良い、という警鐘のためにも再度この記事を修正加筆しました。
作家さんは「この出版社で描けなくなったら自分も終わり」と思いがちです。
でも今、Web掲載というものが生まれてから描ける媒体はたくさんあります。
相性の良い編集、出版社との出会いは運です。
恋愛と同じです。
良い出会いのためにも、一つの出版社(異性)に固執せず
「もっといい出会いがあるわ!」
と開き直って前進することが次の作品への一番の近道です。
先生の単行本化されていない作品も欲しいので、出版社には頑張っていただきたいところです・・・・。
ご結婚なさっているそうで、嬉しく思います!
先生の旦那様が漫画家だったら、漫画家夫婦漫画を描いて欲しいと願っておりましたので!
機会がありましたら、ぜひお願いいたします!
マンガを描いてる方にそう言って頂けるのは大変光栄ですし、嬉しいです。
あくモテは事故で終わったような作品なので(笑)2巻分以降書いた原稿はは1回分だけで、それもpixivにまるっと掲載しております。
今のところ、続きを描く事はよほどのことがないと無いと実現しないとは思いますがw(商業的な理由で…)お気持ちそのものが大変嬉しいです。
今後ともよろしくお願い致します(*^o^*)